フィリピン人との結婚は大変?仕送り・手続き・文化の違いを経験者がリアルに語る

ライアンの好き好き攻撃は毎日休みなくありました。
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国際結婚なんて自分には関係ない——そう思っていた私が、いまフィリピンで暮らしている。

「フィリピン人との結婚って、やっぱり大変なんですか?」

こちらも併せて読みたい:フィリピン人と結婚する男性の特徴|実際に結婚した2人の体験談

よくそう聞かれます。

答えは「大変な部分はある。でも、どこと結婚しても大変は大変」。

私は日本人で、フィリピン人の夫・ライアンと出会って15年。いまカビテ州アマデオに移住して暮らしています。仕送り文化・手続きの複雑さ・文化の違い――全部、リアルに経験してきました。

この記事では、フィリピン人との結婚で本当に大変だったことと、うまくやっていくために大切だと気づいたことを、私自身の経験から正直にお伝えします。

まずはフィリピン人の芯の強さを知ろう!


目次

出会いのきっかけ:オンライン英会話から始まった

私とライアンが出会ったのは15年前、オンライン英会話がきっかけです。

当時、英語力を伸ばしたくて始めたばかりのレッスン。たまたま予約した先生が、後に夫となる彼でした。

マナロ先生。

最初の印象は「チャラくてペラペラと口の回る男の子」。訛りのない英語を早口で話すので、最初は少し気圧されました。でも話してみると、共通点がたくさんあって、どこか懐かしい温かさを持っている人でした。

初めての授業はほとんどフリートーク。「アイスの味は?」「チョコミント!」「僕も!」——そんな他愛ない会話から始まりました。

当時の私は、25分のレッスンが終わってもダラダラ話し続けて無料延長を狙うという”裏ワザ”を使っていました(今はおすすめしません)。でもライアンはその手には乗らず、時間ぴったりで「See you next time!」と終了。「次もぜひ指名して」というセールスもなし。

「あら、意外とプロフェッショナルなのね」

見た目のチャラさとは違う真面目さに、ちょっと心を掴まれました。

まっすぐすぎるアプローチ

ところが翌日から、猛烈なアプローチが始まりました。

「好きぃ〜ん、大好きぃぃぃ〜ん!!」

移動途中、会社の休憩時間ごとに10〜30分間隔で届くメッセージ。夜は10時から翌朝2時まで毎日電話。駆け引き一切なし、まっすぐすぎてドン引きするほどでした。

7つも年下で、童顔の子からそんなことを言われても……と、最初は戸惑うばかり。

でも誠実さに触れるうちに、自然と「この人と家庭を築くべきだな」と思うようになっていました。

関連記事:フィリピン人との恋愛:付き合いから結婚までのリアル


フィリピン人との結婚が「大変」と言われる理由

1. 仕送り文化のプレッシャー

フィリピンでは、働く子が親に仕送りするのが「当たり前」の文化です。これは多くの日本人配偶者が最初に直面するカルチャーショックのひとつ。

一族の中で稼ぎがある人間がいれば、そこに頼みごとが集中します。家族も「どうしてこれくらいしか仕送りしてこないんだ、通帳を見せなさい!」と迫るところもあるとか。ひどいケースだと、パートナーの兄妹の恋人まで家に住み着いて、生活費もあなたが出す……なんてことも珍しくないそうです。

私たちの場合:

ありがたいことに、ライアンの家族はそれぞれが自立しています。たまにお父さんやお母さんが「色々奢ってくれ」という場面はありますが、無茶な要求にはNOと言えるカバティンガン一族。これはフィリピンの中でもかなりレアなセットアップだと思っています。

もしパートナーが毎月仕送りをしている場合は、金額の上限を最初に話し合っておくのが鉄則です。うやむやにしたまま結婚すると、あとあと大きなストレスになります。

👉 あわせて読みたい:フィリピンの仕送り文化とGCash|日本人妻が実際に使ってわかったこと


2. 手続きが想像の3倍は大変

婚姻手続きは、フィリピン側・日本側の両方で行う必要があります。

フィリピン側:

  • 市役所(LGU)での婚姻登録
  • PSA(統計庁)への反映
  • 出生証明書の取り寄せ(文字が潰れて読めないことも普通にある)
  • 書類の不備で窓口をたらい回し
  • 外国人が顔を出すと余計な手間が増えることも

日本側:

  • 婚姻届の提出(戸籍謄本・婚姻要件具備証明書が必要)
  • 婚姻受理証明書の発行

私たちはエージェントを介さず、ライアンにフィリピン側の手続きをすべてやってもらいました(私は日中オフィスにいたので)。ライアンの叔父が弁護士兼婚姻挙行担当官という強力なコネがあった。それでも毎日書類と一緒にヨレヨレになって帰ってきていた姿を思い出します。

自力でやる場合は、時間と心の余裕を多めに持って挑むことをおすすめします。


3. 「フィリピンタイム」と時間感覚のズレ

“Filipino Time”という言葉があります。約束の時間に遅れるのは当たり前、という感覚のことです。

ただし、「フィリピン人全員がそう」というわけでもありません。

実はライアン本人は時間に非常に厳しい方。父親が4〜5時間平気で遅れる人だったため、家族みんながいつも大遅刻。それが恥ずかしかったそうで、今では1分でも遅れたら問答無用で出発してしまいます。私がダラダラしていると「悪いフィリピン文化を真似しないで」とピシャリと言われるほど。

私たちのルール:

時間にルーズな相手との約束は、必ず現地集合。約束の前日には「Tuloy?(トゥロイ)=本当に予定通り行く?」と確認し合うのがフィリピン流。気が乗らなくなったら「ゴーストプラン👻」と言ってそのまま自然消滅させることも文化のうちです。

イライラするより、来なかったら帰る!と決めてしまった方が、よっぽど楽です。


Filipino Timeの背景にある文化・歴史、そして義父との攻防については自分の結婚式に大遅刻した話——Filipino Timeとの戦いに詳しく書いています。

4. 離婚ができない国で結婚する、ということ

フィリピンでは法律上、離婚は原則として認められていません。
ちなみに、私たちの結婚式を挙げるまでの道のりも一筋縄ではいきませんでした。カトリックとプロテスタントと教祖が同じ家族にいると、こうなります。

代わりに「アナウメント(Annulment)」という婚姻無効制度がありますが、「最初から結婚が無効だった」と裁判で認定してもらう必要があり、数年・数百万円単位のコストがかかります。

でも、外国人との離婚は成立させることができます。

しかし、だからと言って日本のように気軽にできるものでもないんですよね。アナウメントよりは格安で、短期間でできますが、時間とお金がかかることを覚えておきましょう。
そのあとは、配偶者ビザを保持ができなくなりますので、離婚後の13Aビザをダウングレードをしなければなりません。

気軽に結婚はしちゃダメ!国で定められているフィリピンの婚前セミナー体験談はこちら


国際結婚を決めた理由と、移住への覚悟

海外移住の決断を後押しした言葉

ある日、ライアンが言いました。

“In the Philippines, you can survive even with no money.
Being poor isn’t something to be afraid of — even if you sleep outside, you won’t freeze to death.
Papayas, bananas, and vegetables grow everywhere; you just pick and eat them.
No matter what happens, we can still live happily.”

(フィリピンではね、どんなにお金がなくても生きていけるんだよ。貧乏でも平気。外で寝ても凍え死ぬことはないし、パパイヤやバナナ、野菜がそこらへんに生えてるから食べればいい。何があっても僕らが幸せに生きていける方法はたくさんあるよ。)

今思えば無茶苦茶な話ですが、その言葉に不思議と迷いが消えました。「ゼロから二人で始めてもいいか」と思えたのです。

文化や言葉の違いよりも「一緒に生きたい」

海外移住・国際結婚と聞くと、不安ばかりが浮かぶかもしれません。でも私は、日本人同士でもうまくやれない人間です。「国籍が違うから大変」というより、「どんな状況でも私の味方でいてくれる人かどうか」の方が、ずっと大事な判断基準でした。

お金の使い方、仕事の向き合い方、両親の理解を得るまでの苦労、手続きの大変さ……。それでもライアンは、生まれ育った環境が違っても、私の味方でいてくれる人だという確信がありました。


フィリピン人と結婚する人の特徴

「フィリピン人と結婚する日本人ってどんな人?」という疑問をよく受けます。

私の経験と周囲を見ていて感じるのは、こんな傾向です。

  • 文化の違いをおもしろがれる人:「合わせなきゃ」ではなく「違うね、なぜだろう」と楽しめる
  • 細かいことを手放せる人:食器を洗うタイミング、服の畳み方……全部自分のやり方に統一しようとしない
  • 言葉より文化を学ぼうとする人:英語ができても、文化背景を知らないとすれ違いが生まれる
  • 家族との距離感を自分で決められる人:フィリピンは家族の結びつきが強い。巻き込まれるか距離を置くかは、本人の姿勢次第

逆に「すべてをコントロールしたい」「自分のやり方が正解」という考えが強い人ほど、文化の違いをストレスに感じやすい印象があります。

👉 あわせて読みたい:フィリピン人男性の特徴・あるある|現地妻の視点で解説


うちの夫・ライアンってどんな人?

「フィリピン人男性ってどんな感じ?」とよく聞かれるので、ここで少しだけ。

見た目の第一印象は「チャラい」。でも中身はけっこうギャップがあります。

  • 時間に誰より厳しい:Filipino Timeのフィリピン人なのに、1分の遅刻も許さない
  • 駆け引きが一切ない:アプローチは10〜30分おきのメッセージ+毎晩4時間電話。引くほどまっすぐ
  • 困ったとき「一緒に解決しよう」と言える人:私が短気でパニックになっても、「僕らワンユニットだから」と手を握ってくれる
  • 見栄を張らない:フィリピン人の人たちはとてもプライドが高い。しかしライアンはその辺ゆったりしていて、あるがままの自分で満足している。自分のセンスを100%信じている意志の強さがある
  • 友人や、オリジナルの家族より私たちの時間を優先する:フィリピンは友達優先文化なのに、私と犬たちとの時間を何より大切にしている
  • お酒が弱い:フィリピン人男性のステレオタイプとはだいぶ違います

「フィリピン人男性あるある」と比べると、かなりレアな部類だと思います。

👉 ライアンの人柄についてはこちらで詳しく書いています:フィリピン人男性の特徴・あるある|現地妻の視点で解説


フィリピンと日本の家族観・生活観の違い

家族優先のフィリピン、個人主義の日本

フィリピンでは家族や親戚とのつながりが非常に強く、「家族が最優先」。誕生日や法事、行事には何十人もの親戚が集まり、笑い声が絶えません。

いとこの、またそのいとこの、そのまたまたいとこが普通に集まる。子どもたちが大人たちの間を駆け回る。父方・母方それぞれでパーティーがあるので、クリスマス時期は大変な盛り上がりになります。

私たちの場合:

ライアンの家族は少し変わっています。祖父母が亡くなってから親戚づきあいはほぼなくなり、最近はメインの家族以外とはあまり付き合いがありません。ライアン自身もとてもフレンドリーですが、私と犬たちとの時間を大切にしたいと、滅多に出歩きません。

食生活と家事分担

私たち夫婦の食のルールはシンプルです。

  1. 野菜をしっかり食べる
  2. 脂っこいものは控えめ
  3. 食べ物は無駄にしない
  4. なんでもチャレンジ!食の冒険をしてみよう

一般的なフィリピン人は肉や甘い料理が多めですが、私たちは野菜中心。食事の好みが合うだけで、日々が穏やかになります。

家事の分担は自然と決まりました。

  • 掃除・洗濯・買い出し → ライアン
  • 料理 → 私

「どちらがやるか」より「どう支え合うか」の方が大事だと思っています。


言語よりも文化を理解すること

私たちの会話は英語70%・日本語20%・タガログ語10%です。

でも、言語が話せること=理解できること、ではありません。

大きな間違いは「言語さえ話せれば、すべてうまくコミュニケーションできる」と考えること。それぞれの言語には文化という背景があります。文化を知ることで、言葉がうまく出てこなくてもより良い理解ができるということを、フィリピン人夫との暮らしの中で日々実感しています。

おかげでコミュニケーションで困ったことは一度もありません。たまに私たちが別の国籍であることすら忘れるくらいです。

こちらも読みたい:フィリピンで生活する上で役に立ったKindle本5選


10年以上続く夫婦関係で大切にしていること

お金は「二人のもの」

フィリピンでは、カップルはワンユニット。「私が稼いだ」という発想は持たないようにしています。お互いがいるから稼げたお金として、二人の財産として大事に使います。

困難は一緒に解決する

私は短気なので、全部を放り投げたくなる時があります。でもそこでしっかり手を握ってくれるのがライアン。「一緒に解決しようよ!だって僕らワンユニットなんだから!!」と。

辛い時にも一緒にいられるかどうか。それが結婚生活において、楽しい時より大切なことだと思っています。

細かいことへのこだわりを手放す

  • 服の畳み方が私とライアンで違う
  • 食器を洗うまでの時間がライアンの場合かなり長い
  • 私は夜にお風呂、ライアンは朝派

そういった細かいことを気にするのは、だいぶやめました。お互いのやり方を取り入れながら10年以上一緒に暮らしています。文化の違いを「直そう」とするより「楽しもう」とする姿勢。これが長続きする夫婦関係の秘訣だと思っています。


フィリピンで年末年始を迎えると、お年玉文化「ナマスコポ」という独特の慣習に直面することがあります。パートナーと一緒にどう対応するかを考えておくと安心です。→ フィリピンのお年玉「アンパオ」とナマスコポとは?

フィリピン人との国際結婚をこれから考えている方は、こちらもあわせてどうぞ。
フィリピン人と結婚する男の特徴|体験談から見えたこと

まとめ|フィリピン人との結婚は「大変」か?

大変な部分は、確かにあります。

  • 仕送り文化との向き合い方
  • 複雑な婚姻手続き
  • 離婚できない法律
  • 時間感覚や家族観の違い

でも、「大変だから無理」とはなりません。

大変さの中身を事前に知っておくこと、そしてパートナーとお金・家族・生活スタイルについて早めに話し合っておくこと。文化の違いよりも「この人と一緒にいたい」という気持ちがあるかどうか。それが国際結婚をうまくやっていくための、いちばんの土台だと思っています。

この記録が、フィリピン人との結婚やフィリピン移住を考えているあなたの参考になれば嬉しいです。

🇬🇧英語記事はこちら:Married to a Filipino: What It’s Really Like

Kumiko Sato
✍ Author
Kumiko Sato

フィリピン在住の日本人ブロガー。文化・食・日常生活をテーマに、日本とフィリピンのあいだにある歴史や文化のつながりを紹介しています。
フィリピン人の夫とカビテ州アマデオで暮らしながら、海外生活のリアルを記録しています。

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