DHLで荷物を送ったら、梱包も申告も想像と違った話

フィリピンからDHLで荷物を送ったら梱包も申告も想像と違った話

先日、海外の友人がわたしのイラスト作品を購入してくれて、DHLでフィリピンから発送する機会がありました。実際にやってみると、知らないルールだらけで地味に手こずりそうなので、同じように海外へ荷物を送る予定がある方向けにまとめておきます。ちなみに、モデルとなった犬は、我が家のイスラ。マニラで保護をした犬です。

これが実際にブルガリアに送った作品。イスラを描いた絵です。
これが実際にブルガリアに送った作品。イスラを描いた絵です。
目次

梱包”作業”は現地で、梱包”材料”は持参で

一番驚いたのが、荷物は自宅できっちり梱包してから持って行ってはいけないということです。DHL側は手続きの前に「何を送るのか」を必ず確認する必要があるため、家で梱包していったとしても、カウンターで開けられてしまいます。せっかく丁寧に包んだのに……という方も多いはず。

なので、正確には「梱包”作業”は現地でする、でも梱包”材料”は自分で持って行く」というのが正しい理解です。カウンターにも梱包テープは置いてありますが、対応してくれる職員によって多少差があるので、念のため自分でも用意しておくと安心です。

DHLのお姉さんに絵をチェックされた後梱包してもらっている図。
DHLのお姉さんに絵をチェックされた後梱包してもらっている図。絵の下にある大きな段ボールは私の前にいた叔母様の荷物。

プチプチ(緩衝材)は自分で用意する

DHLで用意されているのは基本的にテープと、DHL専用の袋・段ボールのみ。プチプチなどの緩衝材は自分で持ち込む必要があります。

今回送ったイラストは、木の枠がついたレリーフ作品で、ちょっと重みがありました。大きめのプチプチシートを2枚持って行ったのですが、「二重にするとその分送料が上がるので、1枚にした方がいいですよ」とアドバイスをもらいました。送料が多少かかってもいいから厚めに包みたい、という人はもちろん何重にしても構わないと思います。今回は結果的に1枚でもきっちり梱包してもらえて、特に問題はありませんでした。

品物の種類・価格の申告は要注意

もう一つ、地味に大事なポイントです。品物の種類や価格を正直に書きすぎないこと。

たとえば絵画などの美術品を「絵画(Artwork/Painting)」だと正直に申告すると、手続きが一気に面倒になります。

実はフィリピンには文化財保護に関する法律(共和国法4846号)があり、2021年以降、美術品を海外へ送る際には国の機関(NCCA)発行の輸出許可証の提出をクーリエ側が確認する義務があるとされています。個人的な小さな贈り物であっても、正式に「絵画」と申告すると、この許可証を求められる可能性があるわけです。

また、価格をきちんと申告すると、その分高い関税がかかったり、最悪の場合自宅に届かず関税で止まってしまうこともあります。今回、荷物を受け取る友人からも「プレゼントって書いてくれると嬉しいな」と頼まれました。これは送る側・受け取る側、どちらにとってもスムーズだからです。

申告の書き方で結果が変わった実体験

これには苦い実体験があります。まだ日本にいた頃、当時ボーイフレンドだった夫、ライアンに送ってたんです。律儀に価格を正直に書いてしまったせいで関税に止められ、彼はわざわざ税関まで出向いて事情を説明する羽目になったそうです。

逆にわたし自身も、実家から古い自分の服を送ってもらった時、フィリピンの税関で「これはフィリピンで売るつもりだろう」と止められてしまった経験があります。……いや、着古した自分の服を売る気は毛頭なかったのですが。申告の書き方ひとつで、こんなに扱いが変わるものかと実感した出来事でした。

送料・日数の実績

今回の発送は、送料が7,990ペソでした。金曜日のお昼に送って、ブルガリアに届いたのは翌週の火曜日。国際発送としては、正直かなり早かったです。

ちなみに、この時に発生した送金を巡って、Wiseで送金してもらったらユーロのはずがペソに?という別の謎も発生したのですが、それはまた別の記事にまとめています。

DHLとEMS、結局どっちがいいのか

正直に言うと、DHLは料金が高めです。それでもわたしはDHL派です。

比較対象になるのがEMS(政府管轄の郵便サービス)ですが、料金は安い一方で、いくつか気になる点があります。

DHLEMS
料金高め安め
運営民間政府管轄
賄賂を求められる場面ないあった
手続きにかかるストレス軽いとにかく不愉快になる
梱包サービス専門のダンボール・封筒あり(プチプチ等は自分で持参)なし(自分でダンボール持参、もしくはヨレヨレの古いダンボールを売りつけられることも)
受け取り時の課金ないある(レシートも求めてもほぼもらえない)

DHLではこうした場面に遭遇したことがありません。料金差を考えても、このスムーズさにはそれだけの価値があると感じています。

余談:送れるものは、以前よりずっと限られている

ちなみに余談ですが、フィリピンから海外へ発送できるものは、以前と比べてかなり限られてきています。石鹸やコーヒー豆なども昔は送れていましたが、今では規制が厳しくなり、基本的に送れなくなりました。目安としては、腐らないもの・液体じゃないもの・体内に入れないもの・肌や体になじませるものであれば、まず安全だと思います。食品や化粧品はまずダメだと考えて良さそうです。

まとめ

  • DHLは料金が高めだが、賄賂・待ち時間・不透明な受取時課金がなくスムーズ(EMSは安いが要注意)
  • 梱包”作業”は現地で、梱包”材料”は持参で
  • プチプチは自分で用意、枚数は送料とのバランスで
  • 品物の種類・価格の申告は「シンプルに、控えめに」が基本
  • 美術品は特に、正直な申告がかえって手続きを複雑にすることがある

海外に荷物を送る予定がある方は、参考にしてもらえたら嬉しいです。

よくある質問

荷物は自分で梱包してから持って行ってもいいですか?

おすすめしません。運送会社では中身の確認が必要なため、事前に梱包していても開封されます。梱包材だけ持参し、現地で梱包するのがスムーズです。

プレゼントとして送る場合、価格は正直に書いた方がいいですか?

高額に申告すると関税や通関保留のリスクが上がります。個人間の贈り物であれば、控えめな価格・「プレゼント」としての申告が双方にとってスムーズです。

絵画や美術品を送る時に注意することは?

フィリピンでは美術品の輸出にNCCAの輸出許可証が関わる法律があります。「絵画」と申告すると手続きが複雑になる場合があるため、事前に確認しておくと安心です。

Kumiko Sato
✍ Author
Kumiko Sato

フィリピン在住の日本人ブロガー。文化・食・日常生活をテーマに、日本とフィリピンのあいだにある歴史や文化のつながりを紹介しています。
フィリピン人の夫とカビテ州アマデオで暮らしながら、海外生活のリアルを記録しています。

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