フィリピンのオンラインショッピングで詐欺にあわないために【電化製品・高額品編】

フィリピンのオンラインショッピングで詐欺にあわないために【電化製品・高額品編】
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フィリピンに住んでいると、ShopeeやLazadaはもはや生活インフラです。

ちょっとした日用品から家電まで、わざわざモールに行かなくても家で注文できる便利さは、一度慣れたらもう手放せません。

でも、便利な分だけリスクもある。

日本のAmazonや楽天でも詐欺や偽物トラブルはゼロではありませんが、クレジットカードの返金制度やプラットフォームの購入者保護が比較的充実しているため、泣き寝入りになりにくい環境があります。しかしフィリピンのShopeeやLazadaでは、事情がかなり異なります。

そのことを身近で痛感したのは、知人の話を聞いたときでした。

目次

約18万円相当のパソコンのはずが…届いたのは「木の板」

仕事用のラップトップが必要になった知人は、Lazadaで約7万ペソのものを注文しました。
(7万ペソ ≒ 約18万4千円)

届いた荷物をわくわくしながら開封すると……

7万ペソのノートパソコンを買ったら出てきたのは木の板だった。

出てきたのは、ただの板でした。

冗談みたいな話ですが、本当の話です。

焦った知人はすぐにセラーにメッセージを送りましたが、返信はなし。Lazadaのカスタマーサービスに連絡して返金を求めると、こんな返事が来たそうです。

「申し訳ありませんが、対応することができません。開封時のビデオ撮影がないため、届いた商品が注文品と異なるという証明がないので」


開封動画を撮っていないと、証明できない

オンラインで注文したものが届いたら必ず開封時は動画を撮ろう。

「開封時のビデオ撮影がない」という理由で返金を断られる。

はじめて聞いたとき、正直「そんなルールあったの?」と思いませんか。

普通の感覚でいえば、荷物を受け取るたびにスマホを構えてビデオ撮影する人なんて、ほとんどいないはずです。

でも、ShopeeもLazadaも、返品・返金の申請には「開封時の動画」を証拠として求めています。これはプラットフォーム側のポリシーであり、撮影がなければ「本当に違う商品が届いたのかどうか確認できない」という立場を取ります。

理不尽に聞こえるかもしれませんが、逆の立場から考えると理由はわかります。「届いた商品をすり替えて、元の商品は手元に残したままクレームをつける」という悪質なバイヤーも実際にいるからです。プラットフォームとしては、動画という客観的な証拠がなければ判断のしようがない、ということになります。

とはいえ、被害を受けた側がそのルールを知らなかっただけで泣き寝入りになるのは、あまりにも理不尽です。

そしてこれ、実は私自身も経験しています。


他人事ではなかった:私のCCTVカメラの話

知人の話を聞いて「ひどいね」なんて言っていた私ですが、実は似たような経験があります。

自宅用にCCTVカメラをオンラインで購入したときのこと。届いてからしばらく忙しくて開封できずにいて、ようやく箱を開けたら……壊れたものが入っていました。

「あ、これはダメかも」

そう思いながらも、ダメもとでカスタマーサポートに連絡してみました。

やっぱり返品は受け付けてもらえませんでした。

理由は同じ。開封時のビデオがない、ということ。開封が遅れたことも、証明のしようがないという状況に追い打ちをかけました。

知人の話を聞いていたのに、自分のときは撮っていなかった。「まあ大丈夫だろう」という気の緩みは、誰にでも起きます。

ちなみにCCTVカメラに関しては、オンラインよりも実店舗で購入する方がいい理由を別の記事でも書いています。よければあわせてどうぞ。

👉 フィリピンでCCTVカメラを買うなら実店舗がおすすめな理由


「その人、もうマークされてると思います」――元運送業者の証言

知人の話、自分の話、と続いて「フィリピンのオンラインショッピングって怖いな」と思っていたころ、よく行くカフェで働く青年と話す機会がありました。

彼はかつて、トンドでオンラインショップの運送業をしていた経験があると言います。

「それ、よくある話ですよ」

あっさりとした口調で、でも確信を持った言い方でした。

聞けば、こういった「届いた商品が別物にすり替えられている」系のトラブルは珍しくないそうです。そして、組織的におこなわれているケースが多い。

「バイヤーにもネットワークがある。運送する側にもネットワークがある」

つまり、被害に遭うのは偶然ではなく、「この人はやれる」とターゲットにされている可能性があるということ。一度引っかかると、情報が共有されて繰り返し狙われることもあるといいます。

そして彼は、こう続けました。

「その知人の方、もうマークされてると思いますよ」

私は思わず絶句しました。

知人にそのことを伝えると、「もうここから引っ越したい」と嘆いていました。


面倒でも、開封はビデオに撮る

怖い話が続きましたが、対策はあります。

まず絶対にやっておきたいのが、開封時のビデオ撮影です。

わかってはいても、毎回となると面倒に感じる気持ち、よくわかります。私もそうでした。でも今は、ちょっと高めのものを注文したときは必ず撮るようにしています。

きっかけは、業務用の掃除機を買ったときのこと。

うちには犬がいて、抜け毛がすごいんです。そこでオンラインで業務用の掃除機を注文しました。届いた荷物を見ると、パッケージにこんな注意書きがありました。

私の元に届いた注意書き。「開封時は撮影とすること」
これは親切な方で、普通はこんな注意書きもないです。

「PLEASE BE SURE TO RECORD FULL VIDEO WHILE UNBOXING TO PROTECT YOUR RIGHTS(開封時は必ずビデオ全体を録画してください。あなたの権利を守るためです)」

売り手が自ら、開封動画を撮るよう促しているんです。

これって裏を返せば、「撮っておかないと、何かあっても対応できませんよ」という意味でもあります。

せっかく注意してくれているので、素直に従いました。スマホを構えて、梱包の外側から開封まで、一連の流れを全部撮影しました。

私たちが実際に撮ったビデオから。
開封、ボックスから取り出す、そして実際に電源を入れてみるところまで撮影しました。
私たちが実際に撮ったビデオから。
開封、ボックスから取り出す、そして実際に電源を入れてみるところまで撮影しました。

……なんかユーチューバーになったみたいな気分でしたが。

幸い、掃除機は正常品が届きました。ブランドの公式ショップから購入していたので、問題はありませんでした。でも、「ちゃんと撮った」という安心感はまったく違います。

特に価格が高いもの、電化製品など壊れていても外見ではわかりにくいものは、必ず撮影する習慣をつけておきましょう。

撮影のポイントとしては:

  • 梱包の外側の状態から撮り始める
  • 開封から中身の確認まで、カットなしで撮る
  • 商品の状態(破損・不足がないか)、実際に動かすところまで映す

この一手間が、いざというときの唯一の証拠になります。


セラー選びにも基準がある

開封動画と並んで大切なのが、どのセラーから買うかという選択です。

ShopeeもLazadaも、無数のセラーが出品しています。同じ商品でも値段がバラバラで、どれを選べばいいのか迷うことも多いはず。

基本的な目安として、まず確認したいのがこの2点です。

評価点数が高いセラーを選ぶ

過去の購入者のレビューが蓄積されたもので、商品の品質や梱包、対応の丁寧さなどが反映されています。星の数だけでなく、レビューの内容も読んでおくと安心です。

レスポンス率が高いセラーを選ぶ

問い合わせへの返信率と速度が数字で表示されています。何かトラブルがあったとき、連絡がつかないセラーでは話になりません。レスポンス率が低いセラーは、それだけで避ける理由になります。

ただし、これだけでは十分ではありません。

私のCCTVカメラの場合も、評価を見て選んだセラーでした。それでも壊れたものが届いた。評価やレスポンス率はあくまで参考であって、「高ければ安全」と言い切れないのが難しいところです。


結局、Mall店舗が一番安心

評価やレスポンス率だけでは限界がある。では、どうすればいいのか。

答えはシンプルで、「Mall」マークのついた店舗から買うことです。

ShopeeとLazadaにはそれぞれ、通常のセラーとは別に、公式・認定ショップだけが出店できるエリアがあります。

Shopee Mall(ショッピーモール)

商品ページやショップ名に、赤い「Mall」アイコンが表示されています。公式ブランドや認定代理店のみが出店できるエリアで、100%正規品保証がついています。

検索画面でフィルター機能を使えば「Mall」店舗だけを絞り込めるので、最初からそこだけ見るようにするのが効率的です。

「Preferred」マークのショップも一定の信頼性はありますが、必ずしも公式ブランドではない場合があります。確実に正規品がほしいときは、Mallを選んでおくのが無難です。

LazMall(ラズモール)

Lazadaの場合は「LazMall」です。各ブランドの公式旗艦店(Flagship Store)や正規代理店のみが出店できます。

LazMallの強みは、万が一偽物が届いた場合の返金保証がある点です。また、通常のショップより長い15日間の返品保証がついていることが多く、何かあったときの対応が手厚くなっています。

ショップ名に「Flagship Store」と入っているものは、ブランドが直接運営しているため最も信頼性が高いです。

ひとつ注意したいのが「LazGlobal」。海外(主に中国)のセラーによる出品で、配送に時間がかかるうえ、必ずしも正規店とは限りません。見た目が似ているので混同しないようにしましょう。

インボイス(領収書)の話

余談ですが、Mall店舗かどうかはインボイスの発行にも関わってきます。

仕事用の経費として領収書が必要な場合、通常のセラーでは発行してもらえないことがあります。ビジネス用途で購入する場合は、この点でもMall店舗を選ぶ理由になります。

知人がラップトップを買ったのも、仕事用だったはず。Mall店舗から買っていれば、結果は違っていたかもしれません。


まとめ:面倒くさいが、習慣にするしかない

オンラインショッピングの詐欺やトラブルは、フィリピンでは決して珍しくありません。そして被害に遭っても、証拠がなければ泣き寝入りになるのが現実です。

ただ、対策はちゃんとあります。

やるべきことを整理すると:

  • 開封時は必ずビデオ撮影する とくに高額商品・電化製品は絶対に
  • セラーの評価・レスポンス率を確認する ただしこれだけでは不十分
  • Shopee Mall・LazMallの店舗から買う 正規品保証・返品保証があるぶん安心

面倒くさい、というのはよくわかります。私もそう思います。毎回スマホを構えてユーチューバーみたいに撮影するのは、慣れるまでは正直気恥ずかしい。

でも、一度泣き寝入りを経験すると「撮っておけばよかった」という後悔がいかに大きいか、身にしみてわかります。

習慣にしてしまえば、そのうち何とも思わなくなります。荷物が届いたらまずスマホを出す。それだけのことです。

オンラインショッピングは便利です。これからも使い続けるからこそ、自分の身は自分で守る準備をしておきましょう。

Kumiko Sato
✍ Author
Kumiko Sato

フィリピン在住の日本人ブロガー。文化・食・日常生活をテーマに、日本とフィリピンのあいだにある歴史や文化のつながりを紹介しています。
フィリピン人の夫とカビテ州アマデオで暮らしながら、海外生活のリアルを記録しています。

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