先月までは、NordVPNをオンにすれば日本のNetflixもABEMAもスムーズに見られていました。それが最近、パソコンで夜になると映像が出なくて音だけになる。
わかってるんです。うちの回線が遅いだけ。VPN自体は悪くない。
ただ、VPNをうまく使えないとどのくらい危険なのかをしらべたら、そして私の住む国の現実を調べたら、
「VPN、そんなに大したことじゃないのかも」と思ってきたんです。フィリピンの物価や生活事情はこちらでも書いています。
フィリピンの田舎に住んでいる私の最新VPN事情をお話しします。
結論:実はほとんどの人には必要ないかも
これを言うと「VPN紹介してるブログなのに?」「アホの40女が。よくわからないで物を書いてるんじゃねぇ」と思われそうですが、だって本当にそう思うんだもの。
普通にフィリピンでネットを使うだけなら、VPNはなくても困りません。YouTubeも見られる、SNSも使える、GCashもWiseも使える。13年住んでいて、VPNなしで生活が成り立たなかった場面はほぼないです。
- 海外から日本のKindle本を購入したい
- 日本のNetflixやABEMAを見たい
- 仕事で日本国内限定のページにアクセスする必要がある
私はKindleのためと、仕事のためだけに使っています。それだけです。
フィリピンで実際にあったプライバシーゼロ話
個人情報漏洩とVPNは別の話です。でもこの2つを混同している人が多いので、まとめて整理します。
「フィリピンって情報漏洩多そう…VPNで守れますか?」と聞かれることがあります。
正直に答えます。個人情報漏れまくりです。
ていうかあなたの情報は売られてます。
なので、VPNで防げる話と、防げない話がありますよ、ってことになるかと思うんですよね。
銀行で情報漏洩?借金返済の警告文と電話が毎日届く
以前、RCBCという銀行を使っていたとき——そう、後にバングラデシュ中央銀行から盗まれた8100万ドルのマネーロンダリングで世界的に有名になった、あのRCBCです。ちょうどその頃、私は口座を持っていました。
見知らぬ「アイリーン・ゴンザレス」という人の名前で、私の電話番号に支払い請求の警告が届くようになりました。
刑法〇〇条にのっとり、期日までに出頭しなければ法的措置を取る
…というような内容で。しかも、RCBCだけじゃなくて、他の銀行からも、このアイリーンの名義で電話とテキストメッセージがガンガン送られてくる。
RCBC銀行に行って、日本人の偉そうな担当者にも話しましたが、でも大した解決にはならず。
お前らバカに払うお金は1ペソもねーわ!
これからまた借金してヴィトン買いまくってやるから覚悟しろよ!ぶわははははははは!!!
それでは良い1日をお過ごしください。神のご加護を。
一回頭にきて、こう返信したら、ひどく罵られました。
フィリピンの典型的な詐欺SMSのパターンですが、「なんで毎回同じ名前、同じ口座番号で私に送ってくるんだろう?」と不思議に思うんです。真相は今もわかりません。
これ、VPNがあれば防げたか? ➖ 防げません。
電話番号の使い回しか、どこかのデータベースから番号が流出したか。どちらにしてもVPNで解決する話ではない。
今でもEast Westという一度も使っていない銀行から頻繁にプロモのテキストが届きます。フィリピンでこういうことが起きるのは事実です。でも対処法はVPNじゃない。
フィリピンの詐欺、実際のところ
「フィリピンって危険なの?」という話をするなら、数字を見ておいたほうがいいです。
2024年のデータによると、フィリピンのデジタル詐欺率は世界平均5.4%に対して13.4%と世界第2位。
74%のフィリピン人が詐欺の標的にされた経験があると報告しています。(出典:TransUnion 2025)
ただ、その実態の内訳がポイントです。
被害の大半はフィッシング(偽サイトや偽メールへの誘導)とSMSを使った詐欺で、今やソーシャルメディア経由の詐欺がテキスト詐欺を抜いて1位になっています。SIMスワップ詐欺(他人が自分の電話番号を乗っ取る手口)も深刻です。これ、どれもVPNで防げません。
【衝撃】あなたの個人情報、ソーシャルメディアで売られています
コロナ禍の頃、「Facebookで個人情報リストを売ってる」という近所の人に見せてもらったことがあります。むちゃくちゃカジュアルに、普通に出品されていて驚きました。
「今はさすがにないだろう」と思って調べたら——今もありました。
Facebook Marketplaceにマニラ首都圏パサイ市からの出品で、2,000件の個人情報リストがPHP2,000(約5,200円)で売られていました。10週間前の出品でまだ残っている。1件あたり約2〜3円計算です。

悪意があってやっている場合だけじゃないのも怖いところです。下の画像はネグロス島のバイク販売店がFacebookに投稿した顧客リストで、実名・MVファイル番号・ナンバープレートがそのまま公開されています。お知らせのつもりで投稿しているだけで、悪意はゼロ。でも個人情報は完全にオープンになっている。

これはFacebookだけの話ではないと思います。TelegramやViberのクローズドグループでは、さらに見えにくい形でやり取りされている可能性が高い。フィリピンに住んでいる実感として、個人情報の流通はSNSの数だけルートがある、という感覚があります。
実際、「顧客リスト買わない?」と声をかけられることもあるようです。
フィリピンで会社勤めをしていた時、私自身も言われたことがありました。
倫理的にどうなの、という疑問は残念ながら、ここでは出てきません。
それよりもこういうリストの扱いが難しいのは、その質にあります。ただの寄せ集めかもしれないし、実際にどれだけエンゲージメントのある「質のいい顧客名簿」なのかが判断できないという面もあるんです。
これらもVPNで防げる話ではありません。すでに出回っている情報は、個人がVPNをオンにしても止められない。
フィリピンで身を守るために本当に必要なのは、VPNよりも「怪しいリンクを踏まない」「知らない番号からのSMSに返信しない」「パスワードの使い回しをしない」「正直に本当の電話番号や名前を教えない」といった習慣のほうです。地味ですが、これが現実です。
VPNで「守れること」と「守れないこと」
これを混同している記事がとても多いので、整理しておきます。
| VPNで守れること | 実際に防げること | 正直な補足 |
|---|---|---|
| 通信の暗号化 | カフェのWiFiで隣の人にパスワードを盗み見られる | 今はHTTPSが普及しているので実害は限定的 |
| IPアドレスを隠す | アクセス先のサイトに本当の場所がバレる | Googleにログインしていれば意味なし |
| ISPへの閲覧履歴 | PLDTやGlobeに見ているサイトを記録される | フィリピンで実際の被害事例はほぼない |
| 地域制限の回避 | 日本のKindleやNetflixが使えない | これが一番実用的な用途 |
ISPへの閲覧履歴が残ってまずいことってなに?
正直に言うと、一般の個人ユーザーレベルでは、そこまでまずいことはないらしい。
- 会社のネットを使って副業の調査をしている人
- 家族に知られたくないサイトを見ている人
- 政治的に敏感なサイトを頻繁に見ている人(フィリピンでは特に)
フィリピン固有の話ですが、フィリピンはドゥテルテ政権時代にメディア規制や反政府的な発言への締め付けが強かった時期があって、「ISPに見られるのが嫌」という感覚を持っている現地の人は一定数います。ただ日本人在住者にとってはほぼ関係ない話かもです。
| VPNで守れないこと | なぜ防げないか |
|---|---|
| 企業のデータ漏洩 | サーバー側の問題なので個人には無関係 |
| フィッシング・SMS詐欺 | リンクを踏む・返信する行動が原因 |
| SIMスワップ詐欺 | 通信会社側で起きる問題 |
| 完全な匿名性 | アカウント・支払い情報が残る |
⚠️ 注意:暗号化・プライバシー保護機能があっても守れないものがあります VPNは「通信経路」を守るツールです。アカウント情報・行動履歴・企業側のデータ管理には効果がありません。「VPNを使っているから安全」という過信は禁物です。
WiseやGCashをVPN経由で使うと「通信の盗み見」は防げます。それは本当のことです。ただ、サービス側が漏洩したらVPNは関係ない。私もずっと「なんとなく守られてる気がして」使っていたので、これを知ったときは少し「えっ」となりました。
2024年 ダークウェブ上でGCashから約100GBのデータが流出したと報告され、携帯番号・KYC情報・GSave口座番号などが含まれるとされた。(Efani)GCashは調査の結果「漏洩の証拠なし」と否定。
2025年10月 ダークウェブに「Oversleep8351」というユーザーがGCashのユーザー情報を販売すると投稿し、国家プライバシー委員会(NPC)が即日調査を開始した。( INTERNET Watch)
その後、サイバー犯罪捜査機関の調査で「データはGCash由来ではなく、古いデータの使い回し」と結論づけられGCashはシロになった。 (Glocalnet)
疑惑は複数回あったのですが、GCash側は毎回否定して調査でもシロになっているんです。
…つまり、VPNで守られる範囲より、
VPNでは防げない危険に晒される割合のほうがはるかに大きいんですよね。
マニラの友人に聞いてみた
私はカビテ州の田舎在住なので、マニラだと状況が違うかもしれないと思って、マニラ在住の友人に聞いてみました。
返ってきた答えが…
「会社のVPN使って動画見てたら、バレたっぽいのでもう見てない」
笑えるけど、これ実はVPNの仕組みを一番わかりやすく説明してくれてます。
会社支給のVPNは、会社のサーバーを経由して繋ぐものです。つまり何を見ているか、会社の管理者には全部見えている。個人のプライバシーを守るためのVPNとは真逆の仕組み。
- 個人のVPN → 外から自分を隠すためのもの
- 会社のVPN → 会社に全部見せながら繋ぐもの
会社のVPNでNetflixを見るのは、上司の目の前でNetflixを開くようなものです。バレます。
ちなみに回線環境についても聞いてみましたが、マニラでも夜は重くなることはあるので、フィリピン全体の回線事情として見ておいたほうがよさそうです。
私がVPNを使い続けている理由、正直に言います
NordVPNのアフィリエイトをやってみようと思って始めました。
使い比べた中でNordVPNが一番よかったので紹介していました。
ただ最近、手放しで「素晴らしい!」とは言えなくなってきてるんですよね…。
最近夜になると繋がりにくい。速度が落ちる。PCで日本の動画を見ようとすると、映像が出なくて音だけになることがある。最初は「朝だけ見ればいいか」と思っていたけど、そのうち諦めモードになってきました。
ただ、モバイルで使うぶんには今もスムーズです。
Kindleの本を購入するとき、スマホでVPNをオンにしてブラウザからAmazon.co.jpにアクセスする。この使い方だと今も全くストレスがない。私のメインの使い方がこれなので、解約する理由もない、という感じです。
仕事で日本国内限定のページを見るときは会社支給のVPNがあるので、個人のVPNは使わなくてもいいという人もおおいでしょうしね。
VPNが必要な人、正直いらない人
必要な人
- 海外から日本のKindle本を購入したい人
- 日本のNetflixやABEMA、TVerを安定して見たい人
- 仕事で日本国内限定サイトにアクセスする人(会社支給がなければ)
- Kindle Unlimitedを海外から使いたい人
正直いらない人
- 普通にネットを使うだけ
- 動画は海外版のNetflixで十分
- セキュリティが心配→でもVPNで防げる範囲は限られている
私が今も使っているNordVPN、正直レビュー
使い始めて1年経ちます。ただ正直に言うと、フィリピンに限っていうなら、Kindleとスマホ閲覧用途に絞れば今も勧められる。パソコンでの動画ヘビーユーザーには保証できない、というのが現在の感想です。
特にPCで夜に動画を見たい人は、30日間の返金保証を使って自分で試してみてください。フィリピンの回線状況によっても変わるので、私の環境がすべてではないです。
スマホではVPNをつけっぱなしだから、それだけでも価値はあるかなと。スマホで動作が遅いとは感じないです。
※スマホでの動画視聴については別記事で検証予定
まとめ
フィリピンの田舎に住んで、VPNについて正直に言えることはこれだけです。
- ほとんどの人には必要ない
- フィリピンの情報漏洩はVPNで防げる話じゃないことが多い
- 私はKindleと、日本限定のサイトを閲覧するためだけに使っている
- モバイルでの使用なら今も問題ない
- 動画目的のPC使用は、夜は厳しいことがある
- スマホでの利用なら不便は感じない!つけっぱなしでオッケー。
「VPNで全部守れる」という記事はたくさんあります。でもわたしの実感として、そこまで万能じゃない、ってこと。
ただ、Kindleで日本の本を読みたいなら、これ一択です。Nord VPNはExpress VPNより安定してるから。

フィリピン(海外生活・情報)ランキング
にほんブログ村
